どーもこんにちは。
過去の栄光にすがりたくても、すがりつく栄光がない残念なアラサー会社員「ぽぶお」です。
毎日頑張って生きています。
今日は少し昔話をしよーかなと思います。
そう。
タイトルにもあるように、
バイト先で
突然一人ぼっち
という、なんとも侘しい思い出の話。
バーで働く大学生
ぽぶお22歳・大学4年生の12月、
当時、東京神田のビアバーでバイトをしていた。
バーで働く大学生
なんともステキな肩書である。
この言葉だけ見れば、
明るい茶髪を盛大に遊ばせ、
白シャツに黒ベスト、
タイトな黒パンツに
ツヤのある革靴を身にまとった、
笑顔がステキな
爽やかイケメン
を想像した方も多いのではないだろうか。
しかしながら、実際には
ほぼ坊主頭な短髪に、よれよれのセーターとジーパン、履き古したスニーカーという
ぽっちゃり系ブ男
がこの文章を書いていることを
あらかじめご了承いただきたい。
爽やかなイメージを膨らませていた
皆様には申し訳ないが、
一言だけ言わせていただこう。
・
・
・
世の中、
そんなに
甘くないのである。
・
・
・
話を戻そう。
前述のビアバーでのバイトは諸事情により、
12月から3月までの4カ月間限定のバイトだった。
しかも基本シフトは週一。
単純計算で一月4週×4ヶ月だとしたら
16回しか勤務しないという・・・
もはや
「バイト」と言うよりも
「お手伝い」と言ったほうが
正しいかもしれない。
ビアバーのお手伝いをするベリーショートヘアーのぽっちゃり系ブ男
もう1ミリも爽やかさを感じられない。
そんなわけで、
この爽やかさの欠片もないぽっちゃり系ブ男は週一ペースでお手伝いをしていた。
そろそろフルネームを書くのが大変なので、
ここからは可愛らしく
「ぽぶお」
とさせていただこう。
ぽぶお史上初『圧倒的“ぽつん”』
お手伝いを始めて2ヶ月、
勤務回数も10回を越えようかというころ。
ぽぶおはいつものように出勤した。
元々、席数も20ちょっとでマスターが1人で経営をする小さなお店。
基本的にはマスター+ぽぶおの2人体制で営業をしている。
言い忘れていたがぽぶおは
『ホール&キッチンスタッフ』だ。
割合でいうと
キッチン9割ホール1割くらい。
要するに
接客はあまりしない。
マスターからは
「お客さんにはもっと大きい声で挨拶して!」
と常々言われていた。
そうなんです。
ぽぶおは人見知りなんです。
人見知りな
ぽっちゃり系ぶ男
なんです。
・
・
・
文章でみると
残念極まりない。
そこはまあ置いておいて。
出勤したらまずはトイレ掃除をして、キッチン周りを整頓するまでが出勤後のルーティーン。
だいたいいつもこの後に買い出しを頼まれる。
案の定、マスターから呼ばれるぽぶお
今日は何を買ってくればいいのかなーとか思いながらマスターのところへ向かう
ところが
この日は違った
・
・
・
ちょっとこれから出かけるんで。
その間、
お店よろしくね。
え?????
オミセ?
ヨロシクネ?
?????
あまりに急な宣告に
頭の中で「?」が踊り狂った
『ちょっと何言ってるかわかんないっすね』
というサンドウィッチマン・富澤状態である。
すぐ近くで仕事の話があってさ。
なんかあったら電話して!じゃ!
歓喜に沸く「?」を残し、
マスターは本当に行ってしまった。
「ぽつん」
ぽぶおはこれまでの人生22年間で
この時ほど
「ぽつん」
という表現が似合う状況に
遭遇したことはなかった。
ぽぶお史上初
最強最大の
「ぽつん」である。
一人店に取り残され、
途方にくれるぽぶお
そして気づく
・
・
・
え?
お客さん来たら
接客しなきゃいけないじゃん。
・
・
・
そう。
何を隠そう、
こちらは「人見知りなぽぶお」なのだ。
知らない人と誰もいない狭い店内で2人っきりなんてもはや鬼の苦行なのだ。
ましてや、一人で接客など
もっとも避けたい場面である。
(なんてマインドがミジンコな飲食店スタッフなのだろう。自分で書いていてかわいそうになってきた。)
知らないおっさんが現れた
そんなことを考えていたら
そわそわしてきた。
いてもたってもいられず
とりあえず、ぽぶおは掃除をすることにした。
食器、
冷蔵庫、
調理場、
床
気づいたところを無心で綺麗にした
接客の恐怖を掻き消すように
ぽぶおは手を動かした。
一人ぼっちになってから
2時間
閑散期ということもあり
お客さんは来なかった。
お店としてはどうかと思うが
ぽぶおとしては一安心である。
そろそろマスターも帰ってくる頃かなと思っていたその瞬間
(ガラガラっ)
店のドアが開く。
やっと帰ってきてくれたかマスターよ。
なんてドキドキする時間をプレゼントしてくれたんだこのやろう。
とか思いながらキッチンを出ると、
・
・
・
入り口に知らないおっさんが立っていた
まちがえた
入り口にはお客様が立っていた
もっとも恐れていた事態である。
あー、なんてことだ。あとちょっとだったはずなのに。
しかし、こうなっては覚悟を決めるしかない。
イラ⤴︎ッシャイマセー
と声を裏返しながら不思議なイントネーションで元気よく挨拶をかまし、
決死の覚悟で
おっさ、お客さんをカウンター席に座らせ、
仏も顔負けの仏頂面でおしぼりを渡した。
そして、ぽぶおは気づく。
・
・
・
あれ?そーいえば
・
・
・
お酒の作り方
習ってないじゃん
神龍(シェンロン)?いいや、烏龍(ウーロン)さ。
絶対絶命である。
圧倒的ピンチである。
ビアバーでお酒が作れない人見知りなぽぶお
彼の存在価値を教えて欲しい。
早く戻ってこいマスター
早く戻ってこいマスター
早く戻ってこいマスター
きっと今流れ星が流れたなら
消える前にこの願いを唱え切れるはずだ。
そしてお客さんが口を開く。
ファーストドリンクオーダーである。
ぽぶおはさながら
判決を言い渡される囚人のような気分で注文に耳を澄ませた。
・
・
・
『ウーロン茶ちょーだい』
・
・
・
ありがとう!!!
なんかもう
ありがとう!!!
それなら流石に
作れるわ!!!
作れるというか
入れられるわ!!!
きっと頑張って掃除したのを神様がみいててくれたのだ
ボールは7個集めてないけど、たまたま神龍が通りすがって助けてくれたのかな?
いやいや、これは神龍じゃなくで烏龍のおかげさっ♪
やっべーうまいこと考えちゃったよ♪
などと緊張から解放された安堵感で意味不明なことを考えながら、
グラスに氷とウーロン茶を入れ提供した頃
(ガラッ)
「ただいまー、あ、いらっしゃいませ」
ついにマスターが帰還。
本当に「ちょっと」とか行って、
2時間以上帰ってこないとか勘弁してほしいところである。
とはいえ、
こうしてぽぶおの孤独な戦いは終わりを告げた。
きっとこの時の孤独感は生涯心に残り続けることだろう。
ちなみにその日の帰り道、
全身全霊の感謝を込めて
2Lのウーロン茶を買って帰ったのは
ここだけの話である。
どうでした?
なんの学びもないけれど、少しでもクスッとしてもらえたら嬉しいです。
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